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七生養護学校の教育に対する不当介入事件〜都議・東京都に対し賠償を命じた判決が確定〜

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本年11月28日、最高裁判所第1小法廷は、都立七生養護学校「こころとからだの学習」裁判について、教員・保護者の上告、上告受理申立、東京都の上告受理申立、都議らの上告、上告受理申立をいずれも棄却するとの決定をしました。
これにより、七生養護学校で行われていた性教育(「こころとからだの学習」)に、都教委・都議ら・産経新聞社が介入した事件に関し、都議らの行為とこれを黙認し厳重注意処分を発した都教委の行為を違法と断じて損害賠償を命じた東京高裁判決が確定しました。
東京地方裁判所、東京高等裁判所、最高裁判所と三度にわたり、都議らと都教委の教育への介入行為が「違法」と断罪されました。

この事件は、2003年7月に日野市の都立七生養護学校において行われていた具体的な教育実践に対して、政治家である都議らが一方的に「不適切」と決めつけて教育現場に直接介入し、これを容認した東京都教育委員会(都教委)も教員らを厳重注意とするなどして、その教育を破壊したというものです。

今回の最高裁判決で確定した東京高裁の判決は、

① 都議らが、政治的な主義・信条に基づき、本件養護学校の性教育に介入・干渉したことを、本件養護学校における教育の自主性を阻害する行為として、旧教育基本法10条1項の「不当な支配」にあたる

② 都教委はこのような「不当な支配」から教員を保護する義務があったにもかかわらずこれを怠った保護義務違反がある

③ 厳重注意は一種の制裁的行為であるから、教育内容を理由として制裁的取扱いをするには事前の研修や助言・指導を行うなど慎重な手続きを行うべきであった

④ 教育委員会の権限についても、「教員の創意工夫の余地を奪うような細目にまでわたる指示命令等を行うことまでは許されない」

⑤ 学習指導要領についても「その一言一句が拘束力すなわち法規としての効力を有するということは困難」とし、「抽象的ないし多義的で様々な異なる解釈や多様な実践がいずれも成り立ちうるような部分、指導の例を挙げるにとどまる部分等は、教育を実践する者の広い裁量に委ねられている」

⑥ 本件性教育について、いずれも学習指導要領違反はない

と認定しました。この判断は、教員の学校現場における自主性を重視し、都議及び都教委による教育介入の違法性を再び認定した判断として高く評価できます。

本件事件以後、事件の萎縮効果によって学校で性教育に取り組めない状況が広がっています。
都教委による教育現場への介入・管理を強める施策は、教員から子どもと向き合う時間を奪い、創意工夫をした教育実践の余地を狭めています。
子どもの学習権に応えるためには、教育現場の自主性や教師の教育の自由が十分に確保されなければなりません。
都議や都教委が今回の判決を真摯に受け止め、今後このような介入が二度と行われないための不当介入防止策の検討など、行政と議会の責任を果たすよう強く求めるとともに、七生養護学校で行われていた実践の名誉を回復するよう求めます。

提訴から10年の月日をかけた裁判は一つの区切りを迎えます。
今後はこの最高裁判決の成果を全国の教育現場に広め、教員の自主性・自立性を尊重した、真に子どものための教育実践が行われるよう取り組んでいく所存です。
これまでの長きにわたる皆様のご支援にこの場を借りて深く感謝を申し上げます。

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