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警察の捜査の怠慢を厳しく指摘 −被害者遺族全面勝訴

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 2008年11月17日、東京地方裁判所606号法廷。裁判長の「被告らは、原告に対し」で始まる主文の言葉に、原告であるご両親と弁護団一同、感無量の気持ちでした。被告らとは、加害者2名、東京都、加害者の母親の4者。小出亜紀子さんが殺害された事件で、ご両親が求めていた慰謝料全額を認める全面勝訴判決でした。

 小出亜紀子さんは、2003年12月14日に行方不明となりました。ご両親もお友達もすぐに疑った加害者2名の名前や携帯電話番号を警察に教えたうえで、亜紀子さんが監禁されているのではないか等訴えていたのですが、警察は「事件性はない」という間違った判断を下し何も捜査をしようとはしませんでした。亜紀子さんは、その間、加害者らから監禁され暴行を受け2004年1月20日に殺害されるに至りました。

 今回の東京地裁の判決は、警察の捜査怠慢を違法と明確に認定しました。亜紀子さんが亡くなってから5年目の勝利でした。勝訴とはいえ警察が捜査をしてくれていたら亜紀子さんはやはり助かったと思うと悔しい気持ちが先に立ちます。残念ながら東京都が控訴したため、これからは東京高裁でのたたかいがはじまります。

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