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七生養護学校への都教委の介入に対し東京弁護士会が警告を発しました

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1 都教委による教育介入
 事件は東京都日野市にある都立七生養護学校(生徒約160人。以下「七生養護」。)で行われていた性教育を巡って起こりました。 
 発端は、03年7月2日、都議会で、土屋都議が最近の性教育についての質問をし、これに教育長が、七生養護で使用されていた教材について「極めて不適切な教材」であると答えたことに始まります。
 その後、同年7月4日に土屋氏他都議が東京都教育委員会(以下「都教委」)・産経新聞記者を同行して七生養護を訪れ、教材の人形の服を脱がせた状態で写真撮影をしました。翌日の産経新聞には「過激性教育」「まるでアダルトショップのよう」というセンセーショナルな見出しが踊り、七生養護の実態に反する記事が報道されたのです。7月7日、9日と都教委が七生養護に立ち入り調査を行い、9月と12月に七生養護の教員を含む多数の教員に厳重注意などの処分が行われました。そして教材も都教委によって持ち去さられ、現在も返されていません。

2 人権救済申立と警告
 そもそも、性に関する正しい知識を持つことは誰にとっても必要なことです。とりわけ、人間関係の取り結び方に長けておらず、性的知識がない障がい児は、時に性被害の対象となる危険もあります。その意味で障がい児にとり、性教育は、社会の中で身を守り、人間関係の形成するための知識として切実に必要とされていました。教材を使用し具体的に学ぶことも障がい児教育には不可欠でした。子どもの実態から出発し、現場の教師・生徒が試行錯誤をしながら築いてきたのが、七生養護の性教育だったのです。
 七生養護に対する都教委らの介入に対し、04年12月、東京弁護士会に人権救済の申し立てを行いました。申立人には8000名を超える多くの市民が参加をしました。
 05年1月24日、東京弁護士会は、生徒の学習権及び教師の教育権を侵害する重大な違法があるとして、人権侵害が著しい場合に出される警告を発しました。
 警告は、都教委が、都議らの高圧的な「視察」を放置したことや教師を厳重注意したことについて、本来都教委は、独立行政委員会として国家権力、政治的圧力を排除すべき責務を負っているのにもかかわらず、この役割を全く放棄し、自ら人権侵害に加担したと厳しく指摘し、学習権や教育権を侵害し、教育の自律性を定める教育基本法10条にも反する行為であるとしています。
 この警告は、公的団体である弁護士会が法律に則り人権侵害を認定し、その是正を求める画期的なもので、事件の当事者・支援者を大きく力づけました。

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